指導者の悩み
「自分の方向性はあっているのか」
「本当にこれでいいのか」
「選手が自分の言っている意味を理解してくれない」
「怪我をしている選手に対してどのような接し方をしたらいいかわからない」
「チームがバラバラになっている」など
このような相談を指導者の方から受けることがよくあります。
アスリートも悩みますが同じように指導者も悩みます。
選手と気持ちは同じ。
本気で競技に向かい合っているから。
時には、選手と気持ちがぶつかりそうになる。
本気だからこそ、指導者の方も悩むんですよね。

指導をしている目的
どうして指導者になりましたか?
どのような選手になってほしくて指導していますか?
指導をしている方々にも指導している理由があります。
選手に対する熱い思いがあります。
「勝たせてあげたい」
「後悔しないでほしい」
選手と同じように日々プレッシャーを感じながら指導している方もいる思います。
その中で、
自分の思っていたことが伝わらない。
選手の考えていることがわからない。
いろいろな事を試してみるけどうまくいかない。
このようになると、指導者もどう指導したらいいのかわからなくなってしまい、本来の指導目的、自分の軸が無意識のうちにブレてしまうのです。
相手を理解するということは簡単な事ではありません。
そういう時こそ、自分の指導している目的、理由をもう一度考えてみてほしいです。

以前、チームがうまくいっていないと相談を受けて、
「自分の思うことはある。そのことを伝えたいけど、伝わるかわからないからどうしたらいい?」
と悩んでいた指導者の方がいました。
まず、私がその方にお伝えしたのは、
「指導する目的はなんですか?」
「選手にどうなってほしいですか?」
自分の目的を確認してもらい、どのような事を伝えたいのか。
このように聞いたところ、
「競技を通じ、卒業して社会に出ても一人で考えて行動できるようになってほしい。という想いがある」
と仰っていました。
「私の思っていることはこういうことか。」
と自分の想いを再確認でき、選手にも伝えることができたそうです。
時には、感情的になってしまう時もあると思います。
そういう時にこそ、自分の指導する目的や自分の考えを一度考えてみてください。
それによって声掛けや伝え方、相手の感じ方、受け取り方も変わってくるかもしれません。
選手の世界観に入る
ティーチングは、選手にとって大切です。
知識や、経験を教えることにより
選手の技術向上や考え方、捉え方を変えることができます。
そこにメンタルコーチングを取り入れることによって
より良い指導ができるのではないかと思います。
メンタルコーチングでは、「相手の目で世界をみる」ことを意識しています。
試合前に緊張する選手もいれば、緊張を力に変えられる選手もいて、
一度悩んだらなかなか切り替えられない選手もいれば、
一晩立てば何もなかったのように切り替えてくる選手もいます。
みんな一人ひとり違うんです。
答えは自分の中にある
大事なことは指導者が選手の目線に立ち、理解してあげること。

選手が何を思っているのか
どのような事で悩んでいるのか
そもそも、本当にその目標を達成したいのか
このような小さなところに目を向けてあげたら、見えてくるものがあります。
その本音を引き出すための選手との信頼関係も大事だと思います。
指導者のみなさんに伝えたい事
どうしても結果を求められるスポーツ界。
その中でどうしても結果にこだわってしまうアスリートが多いです。
ですが、少しずつ前に進んでいる。
それに指導者の方が気づいて伝えてあげるのも指導者の役目なのかなと思います。
指導者の方には選手の一番の味方でいてほしいなと思います。
そして、いつも選手に全力で向き合っている指導者のみなさん。
選手の幸せを願って気づいたら自分の幸せを忘れてしまっていませんか?
時には、自分の時間も作って心を休める時間も作ってほしいと思います^^
最後に
私自身、これまでたくさんの指導者の方々にご指導いただき、辛かった現役時期もありましたが、どんな時も寄り添い最後まで味方で居続けてくださった指導者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
また、現在もスポーツメンタルコーチングの他にも柔道の指導者として現場で指導を経験させてもらっています。
指導者としては未熟者ですが、近くで指導者の方の指導法や指導者の思いを肌で感じることができ、たくさん学ばせてもらっています。
この経験に感謝し、これからのアスリートのために全力を尽くしていきたいと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました^^
スポーツメンタルコーチ
上山珠美