その目標は「本気で達成したいのか」 安全を保ちたい人間の脳
一歩踏み出せない理由
「達成したい目標があるのに一歩踏み出せない。」
「目標から遠ざかっている気がする。 」
このような経験はありませんか?

では、なぜ一歩踏み出すことが難しいのでしょうか。
例えば、
・失敗や成功をすることへの恐怖
・恥ずかしさ
・評価されることへの恐怖
・低い自己評価
・ネガティブ思考
・自信のなさ
・自分を変えることへの抵抗 など
こうした思いが心の中にあると、「変わりたい」「挑戦したい」と思っていてもなかなか行動にうつせないことがあります。
実は、そこには脳の働きも関係しています。
「安全性」と「効率」
人間の脳は、危険を避け、これまでの経験をもとに状況を素早く判断しようとします。
そのため経験したことのない変化や、不確実な状況に直面すると、無意識のうちに慎重になったり、現状を維持しようとしたりします。
また脳は、全てのことを毎回ゼロから考えているわけではありません。
繰り返し行ってきた行動や考え方は、次第に習慣化され、少ない負担で実行できるようになります。
だからこそ、新しい習慣を身につけるよりも、慣れ親しんだ考え方や行動を繰り返す方が、楽に感じることがあります。
こうした自分にとって慣れ親しんだ考え方や行動の範囲を「コンフォートゾーン」と呼びます。
コンフォートゾーンにいると、これまでの経験から「こうすれば大丈夫」「このくらいだったらできる」と安心感を得られます。
一方で、目標を達成するためには、今までと違う考えや行動が必要になることがあります。
「一歩踏み出したい」
「変わりたい」
「もっと成長したい」
そう思っていても、変化には不確実性が伴います。
そのため、頭では「変わりたい」と思っていても、無意識には「今まで通りの方が安心だ」と感じ、コンフォートゾーンの中に戻ってしまうことがあります。

一度や二度ではなく、何度も「変わりたい」と思っているのに、気づけば同じ考え方をし、同じ感情を抱き、同じ行動を繰り返している。
その考え方→感情→行動のパターンが、知らず知らずのうちに習慣として身についていることがあります。
だからこそ、一歩踏み出せない自分を「意志が弱い」「自分はだめだ」と決めつける必要はありません。
まずは、自分を止めている考え方や感情、そしてクリアえしている行動パターンに気づくこと。
そこから、少しずつ変化をつくっていくことが目標に近づくための第一歩になります。
コンフォートゾーンから抜け出すために
このコンフォートゾーンから抜け出すことはできないのかというと、そんなことはありません。
この慣れ親しんだ自分の行動パターンを変え、コンフォートゾーンから抜け出す方法があります。
まず一つは前の文章でも書きましたが、自分の行動パターンに気づくこと。
そして、自分の思考の癖や考え方、知らず知らずのうちに自分に制限をかけているものに気づくこと。

私の行っているスポーツメンタルコーチングでは、
「無意識のうちに自分自身に制限をかけているものが何か」
「本当はどんなことを考えていて、どのような想いがあるのか」
対話していく中で、一緒に見つけていきます。
自分の行動に制限かけていたものに気づくことで、少しずつ考え方が変わっていきます。
そして、考え方が変わる事で、少しずつ行動も変わっていきます。
その小さな行動を積み重ねることで、これまで慣れ親しんでいた習慣が、少しずつ新しい習慣へと変わっていきます。
その小さな行動こそがコンフォートゾーンから抜け出す一歩。
その一歩の先には、自分では見たことのない景色が広がっているかもしれません。
そして、その小さな一歩の積み重ねがアスリートとしての大きな成長に繋がっていくのです。
とは言っても、自分のことを変えるのはなかなか簡単なことではありません。
せっかく一歩踏み出しても慣れ親しんだ考えや行動パターンに引き戻され、気づけばコンフォートゾーンに戻ってしまうことがあります。
ここで大切なことは、「その目標を本気で達成したいのか」ということです。
「この目標を絶対に達成したい」
この心から達成したい目標こそが、自分を動かす原動力となります。
もちろんすぐに変わる必要はありません。
一歩踏み出しても、戻ってしまうこともあるし、止まってしまうこともあると思います。
それでも大丈夫です。
また気づいて、もう一度踏み出したらいい。
そこに「自分の本気で変わりたい気持ち」があり続ける限り、何度でも自分の目標に向かって歩き出すことができます。
最後に
ここまで、一歩踏み出せない脳の仕組みや本気で達成したい目標についてお話しました。
この記事を読んで「それでも一歩踏みだせない」という方も全然問題ありません。
「変わりたい自分」に気づけた時点で一歩目が始まっています。
一緒に少しずつ、前に進んでいきましょう^^
アスリートが心からスポーツを楽しめますように。

最後まで読んでくださりありがとうございました!
スポーツメンタルコーチ
上山珠美