私は競技を楽しめないまま終わった。だからこそ今、伝えたいこと。
楽しむことが最強な理由
アスリートのみなさんは今、“心からスポーツを楽しめていますか?”
競技と本気で向き合っていると、
勝つこと、結果を残すこと、周りの期待に応えること。
つい、このようなことに意識が向いてしまうことがあると思います。
「楽しむ」とは、
心が満ち足りて愉快な気持ちになること。
好きなことをして満足感を得たり、将来に期待を抱き心待ちにしたりする状態も含まれる。
(Wikipedia参照)
よく楽しむという言葉を聞くと、ニコニコしてみんなでワイワイ盛り上がっているイメージを持つ方もいるかもしれません。
でも「楽しむ」ということはふざけているということではありません。
「楽しむ」には、好きなことをして満足感を得たり、これから起こることに期待したりする意味も含まれています。
つまり、ただニコニコしていることだけが「楽しい」ということではないのです。
人は「楽しい」と感じると、脳内では「幸福ホルモン」と呼ばれるドーパミンやエンドルフィンが放出されます。
これらは、ストレスを軽減し、集中力やモチベーション、創造性に大きな影響を与えると言われています。

競技を楽しむために必要な「モチベーション」。
このモチベーションの動機づけとしては、内発的動機と外発的動機に分けられます。
内発的な動機付け
自分の内側から自然とあふれる好奇心やワクワク感のこと
外発的動機付け
評価や強制など外からの働きかけによって意欲を引き出させること
よく、子どもの時に時間を忘れて遊び続けた経験がありますよね
「楽しいからもっと遊びたい」このように内発的動機があるからです。
内発的動機とは「やりたい」「もっと強くなりたい」「もっとプレーを極めたい」というように、外から与えられたものではなく、自分の内側から湧いてくる「やりたい」という気持ちです。
この「もっとやりたい」という気持ちが強くなると、人は誰かに言われなくても自然と競技に向き合えるようになります。

そして、その先にあるのが「夢中になる」という状態です。
夢中になっているときは「やらなければいけない」と無理に自分を奮い立たせる必要はありません。
「やりたい」
「どうしたらもっとうまくなれるのか」
このような気持ちに動かされ自然と競技に没頭していきます。
つまり、内発的動機というのは夢中になるために必要なものなのかもしれません。
でも、私は楽しめないまま終わった
中には、「どうしても楽しめない」というアスリートの方もいると思います。
私自身もその中の一人でした。
「勝たなきゃいけない」
「失敗したくない」
そんなことばかり考えて「楽しさ」という感情を置き去りにしていました。

勝ち負けがあるスポーツの世界で、どうしても結果にこだわることは大切だと思います。
しかし、その中で見ているものが自分ではなく周りの人間。
「楽しさ」という気持ちはもちろん無く、常に何かに苦しんでいる状態で競技をしていました。
楽しめないとどうなるか、自分の成長を感じることがなく、ただただ自分を追い込み、結果が出ない自分に対して「私はダメなんだ」という負のループに陥りました。
最後は「もう柔道をやりたくない」と、逃げるようにして競技から離れました。
競技を引退後、その経験からスポーツメンタルコーチになったのですが、
メンタルについて学びを深める中で、「楽しむこと」の大切さを知りました。
そして、過去の自分に対して、勝ち負けでなくもっと競技そのものを楽しめばよかった。
このように思いました。
好きで始めた競技を嫌いにならないでほしい。
頑張っているアスリート全員が、心から競技を楽しんでほしい。この想いからこの活動を続けています。
勝ち負けがある世界だからこそ、自分の成長、変化に目を向けて結果だけではなく、少しでもその競技の「楽しさ」「面白さ」に目を向けることができたらいかがでしょうか。
競技を楽しむための3つの小さな一歩
目的を再確認する
「頑張る理由」
辛いこと、苦しいことがあるとどうしても辛い出来事に目を向けてしまいがちになります。
そういう時こそ、自分が目指しているところを再確認してほしいです。
「どうしてその競技を始めたのか」
「その競技の面白いところは?どういうところが好きなのか?」
原点に戻ることが大切です。
そういう自分の想いや考えを紙に書き出してもらうのがおすすめ!
頭を整理する為にも大切な作業になります。
小さな目標を達成する
楽しめない一つの原因として、目標が高すぎたり、目指すものに気持ちが追いついていかない。などの理由があります。
これらは、自分の立てた目標や周りと比較することで自分自身を苦しめてしまっている状態になります。
「楽しくない」と感じている時、私たちはどうしても「できていないこと」に目を向けてしまいます。
でもその言葉の裏には、努力をし続けている自分、周りに支えられている自分、苦しい中でも乗り越えようとしている自分がいます。
まずはそんな自分の存在に気づいてあげてほしい。
そういう自分を見てあげてほしい。
小さな成功、小さな幸せ、小さな感謝。
ほんの小さなことでもいいので見つけてみましょう!
一度競技から離れてみる
どうしてもモヤモヤして競技に集中できないという方は、思い切って競技から一度離れてみるのもいいと思います。
ゆっくり休んで心と身体を休める。
しっかり体も脳も休めることによって、何か気づきがあるかもしれません。

終わりに
私自身、競技を楽しめないまま終わってしまいました。
だからこそ、今伝えたいことがあります。
「スポーツはもっと楽しんでもいい」
勝つことも、結果を出すことももちろん大事です。
でもそれにこだわりすぎて自分の競技に対する「好き」「やりたい」「面白い」という気持ちを失ってしまったら、競技そのものが苦しいものになってしまいます。
「もっとやりたい」という気持ちがあるから夢中になれる。
夢中になれるから、挑戦し、成長していくことができる。
だから私は、「楽しむこと」は競技を続け、成長していくための最強の力となると思っています。
心からスポーツを楽しんでほしい。
これからも頑張っているアスリートに全力で寄り添っていきたいと思います!
最後まで読んでくださりありがとうございました!

スポーツメンタルコーチ
上山珠美